こんにちは、kan@e.です。よろしくお願いします。
今回は、身旺(身強)、身弱についてお話ししていきたいと思います。これは、前回の通根に引き続きかなり重要な項目だと思うのですが、判断が本当に難しいのです。というのも、流派で身旺、身弱の判断の定義がそれぞれ違っているからです。ですから、ある流派では身旺になるのですが、また違う流派では身弱になったりするのです。今回は、基本の考え方のみお話ししようと思いますが、今まで、同じ定義で身旺、身弱を判断している流派に出会っていないところからも、身旺、身弱の判断はこの考え方だけでは全く十分ではありません。というか、私には今のところ正解はわからない(…正解があればですが)が正直なところです。
身旺(身強)とは
命式の中で自分を取り巻く環境(日干以外の命式のこと)が日干と同じ仲間、もしくは日干を支え後押ししているサポートによりご自身を表す日干がとても力強い状態のことです。
身弱とは
ご自身を表す日干が自分を取り巻く環境(日干以外の命式のこと)を支え後押していたり、もしくは刻し刻されていたりすることにより日干がとても弱まっている状態のことです。
身旺、身弱の判断の定義
基本は日干(ご自身)が強くなる環境なのか弱くなる環境なのかということを考えていきます。
身旺
- 月令を得ていること
- 月令とは、日干と同一五行の季節に生まれていることです。これは、以前に五行の旺衰の関係で触れているのですが、月支はそれぞれ季節を持っており季節の五行を持っています。ですので、日干と月支の五行が一致していたら月令を得ていると言います。
- 日干を旺盛してくれる季節の地支が多いこと
- これも五行の旺衰の関係にて確認が出来ますが、五行が旺、相の季節に会うと盛んに(強く)なります。
- 通変星が比劫星か印星が多いこと
- これも同じ記事で書いているのですが、五行の相生、相剋、比和の関係で、比和(比劫星)と相生のうち生じた方(つまり印星から生じた日干ということ)はエネルギープラスとなり強くなるということです。
この中で月令を得ているという項目は、身旺と判断する際の重要な項目となります。月令を得ているだけで身旺とする流派もあるほどです。
身弱
- 日干を衰退させる季節の地支が多いこと
- 五行の旺衰の関係にて、日干が死、囚、休の季節に会うと弱くなります。
- 通変星が食傷星、財星、官星が多いこと
- これも同じ記事で書いているのですが、五行の相性、相剋、比和の関係で、相剋(財星、官星)と相性のうち生じる方(つまり日干が生じた食傷星ということ)はエネルギーマイナスとなり日干が弱くなるということです。
身旺、身弱は命式全体が今回あげた項目のバランスで判断していくことになりますが、月令を得るという項目だけは、かなり大きな身旺のポイントとなります。逆に月令を得ていないということは、身弱になる可能性が高くなることになります。
ただここで注意ですが、地支は前回の通根の記事でも触れましたが、三合や方合でその地支の持つ季節の強弱が変化します。そういった見極めが四柱推命をさらに難しくしているのだと思います。
後は、身旺でも身弱でもどちらとも判断しがたい中間の場合を身中と言います。また身旺、身弱ではあるのですが、ある特定の星がとても偏っている極めて強い身旺、極めて弱い身弱で特別格と呼ばれるものもありますが、これは、身旺、身弱を判断するよりももっと難しいです。
なお五行の旺衰の関係についてはこちらの記事をご覧ください。
また、通変星についてはこちらの記事をご覧ください。
身旺の特徴
- 行動力がありで押しが強いです。
- エネルギッシュで積極性があり自己主張が強いです。
- 負けず嫌いで謝ることは苦手です。
- リーダー的存在でもあり、独立心も旺盛です。
- 思い切りが良いです。
- 運勢の高低差が激しいです。
身弱の特徴
- 消極的で保守的、押しが弱いです。
- 周囲に合わせる柔軟性を持っています。
- 穏やかで無理をしません。
- 基本的にネガティブ思考で、慎重派、決断も遅くなります。
- 周囲の影響を受けやすいです。
- 運勢は安定しています。
今回は、身旺、身弱について基本の考え方をお話ししましたが、流派で身旺、身弱の判断の仕方は全く違いますし、身旺、身弱と判断した後の鑑定の仕方も異なり、重要と考える流派から参考程度と考える流派まで様々です。それでも鑑定が成り立つということを面白いと考えるか悩ましいと考えるか…。
今回は以上です。ありがとうございました。
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